メガネのこと

メガネの色の選び方は、髪・眉・服のどれに合わせるか

形はこれでいい、と決まったのに、同じ形の色違いが3本並んだところで手が止まる。黒かブラウンか、ゴールドかシルバーか。かけ比べるほど差が分からなくなって、結局「無難なほう」を持ち帰る——売場でいちばん多い行き止まりが、この色の場面です。この記事では、色を「何に合わせるか」を先に一つ決めてしまう方法と、濃淡が印象をどう変えるか、そして店頭で短時間に確かめる手順をまとめます。

色が決まらないのは、「何に合わせるか」を決めていないから

色が決まらない人の多くは、3つの基準を同時に見ています。髪に合うか、眉から浮かないか、いつもの服に合うか。この3つは、しばしば別の答えを出します。髪が明るいならベージュ、眉が濃いならダークブラウン、服が黒中心なら黒。全部を満たす色はたいてい存在しないので、どれだけ試着しても決まりません。

先にやることは一つだけです。髪・眉・服のうち、どれを基準にするかを選ぶ。残りの2つは「極端に外れていなければよし」とする。これで選択肢は一気に減ります。

基準の決め方は、1年のあいだでいちばん変わらないものに合わせる、と考えると迷いません。

  • 髪色をよく変える、白髪染めの頻度が高い → 髪は基準にしない
  • 服の色がその日によってばらばら → 服は基準にしない
  • 眉を描く日と描かない日の差が大きい → 眉は基準にしない

消去法で残ったものが、あなたの基準です。2つ残ったら、顔に近いほう(眉)を優先します。

基準別、外しにくい色の取り方

髪に合わせる場合。 髪と同じか、半歩濃いくらいが馴染みます。髪が明るい茶系なのにフレームだけ真っ黒だと、顔の上半分に強い横線が一本だけ入り、そこに視線が集中します。逆に、髪が黒く量も多い人が淡いベージュを選ぶと、フレームのほうが負けて「かけていないように見える」ことがあります。白髪が増えてきた時期は、黒よりもグレー、グレージュ、くすんだブラウンのほうが地続きになります。

眉に合わせる場合。 眉とフレーム上辺は数ミリしか離れていないので、ここの濃さの差がいちばん目につきます。眉より濃いフレームはフレームが主役になり、眉より薄いと眉が勝って、フレームが浮いて見えます。同じくらいの濃さにすると境目が曖昧になり、違和感が出にくい。眉を描く方は、描いたあとの色で合わせてください。すっぴんで合わせると、普段と違う結果になります。

服に合わせる場合。 よく着る上着の色を3つ書き出します。黒・紺・グレーが並ぶならダーク系やシルバー系の金属色、ベージュ・カーキ・茶が並ぶならブラウンやゴールド、べっ甲調。服の色数が少ない人ほど、この基準はよく効きます。腕時計や普段のアクセサリーの金属色とそろえるのも、同じ考え方です。

濃淡が変えるのは、顔立ちより「視線の行き先」

色味(赤み・黄み)より先に見てほしいのが、濃いか薄いかです。

濃い色は輪郭がはっきりするぶん、フレームの形がそのまま顔の印象になります。つまり、選んだ形の個性が強く出る。薄い色は顔立ちのほうが前に出て、メガネは「添えもの」になります。どちらが良い悪いではなく、メガネに語らせたいか、顔に語らせたいかの選択です。

ここで見落とされがちなのが、面積の効果です。同じダークブラウンでも、細いメタルなら実際よりずっと薄く見え、太いセルなら濃く見えます。色だけを単独で比べても意味がないのはこのためで、必ず「その形・その太さ」で見てください。

クリアや透明感のある色は、肌が透けて馴染みやすい一方、照明によって見え方がかなり動きます。べっ甲調などの柄も、近くで見た印象と、1メートル以上離れたときに平均されて見える色が違います。柄物は必ず、離れて確かめます。

店頭で確かめる手順——離れる、撮る、外す

色は、鏡の前で5秒見ても決まりません。順番にするとこうなります。

  1. 普段の上着を着たままかける。脱いだ状態で選ぶと、服の基準が消えます。
  2. 鏡から一歩下がる。人があなたを見る距離は、鏡に顔を近づけたときの距離ではありません。
  3. 店内の照明の下と、窓まわりの明るい場所の両方で見る。色味は光で変わります。
  4. 正面と斜め45度を写真に撮る。自分では正面しか見ませんが、他人が見ているのは斜めの時間のほうが長い。
  5. 一度外して、かけ直す。外した顔との差が、そのフレームの色の「効き目」です。
  6. 最後は2色に絞って交互に。3色以上を行き来すると判断がぼやけます。

写真の色は端末や画面設定で変わるので、撮った写真は形や印象の確認用、色の最終判断は実物で、と分けておくと間違いません。

うまくいかないことも、先に書いておきます

室内で選んだ色が、外に出ると違って見えることはあります。曇りの日の屋外は、店内より色が沈みます。気になる方は、店の人に一声かけて、入口付近の自然光で見せてもらうのが確実です。

髪色を変える予定があるなら、色の前提は崩れます。染める予定が近いなら、眉か服を基準にしておくほうが安全です。また、濃淡の好みは数週間で慣れて動きます。「最初は強いと思ったが馴染んだ」も、「結局かけなくなった」も、どちらも起こります。だから最初の一本は、基準を一つに絞った無理のない濃さから入るほうが、長く使えます。

レンズに色を入れる選択もありますが、レンズの色はフレームの色の見え方も、顔全体の印象も変えます。あわせて考えたほうがいい話です。なお、まぶしさや見えづらさなど目の症状そのものは眼科医が診る領域です。店でできるのは見え方の相談とメガネの調整までで、そこは線を引いておきます。

決める順番のまとめ

  1. 髪・眉・服のうち、1年で変わらないものを基準に選ぶ
  2. その基準と同じか半歩濃い/薄い、の濃淡を決める
  3. 同じ濃さの中から、その形・その太さで色味を2つに絞る
  4. 上着を着たまま、離れて、撮って、外して確かめる

色は言葉にしにくいぶん、実物を顔に乗せて、離れて見るのがいちばん早い部分です。メガネ・サングラスの売場でも、同じ形の色違いを並べて、照明を変えながら見比べていただくことがよくあります。迷ったら、2色まで絞ったところで一度声をかけてください。かけ具合の調整も含めて、その場で見ながら一緒に考えられます。

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